R5 放射線授業
7月25日(火)1~4校時、高校1年生187名を対象に、「放射線授業」を実施しました。
目的:エネルギーや放射線にかかわる講義や実習をとおして、放射線がどのような原理やメカニズムに基づいて活用され、どのような危険性を持っているのかなどを学習する。科学的な視点でものごとを捉え、情報と判断と責務が共有された健全な社会を担う市民となるための総合的判断力を醸成する。
本校では、初めての放射線授業となります。放射線については、中学校2年生の理科ですでに学んでいますが、高校1年生全員が履修している物理基礎でも学習する内容です。実際に、がんの治療や診断、農作物の品種改良など、産業や医学などの分野で活用されており、私たちの日常に欠かせないものになっています。放射線がどのようなもので、どのような性質があるのか、放射線と放射能の違いは何かなど、科学的に正しく理解することは非常に重要です。
講師に、東北大学大学院工学研究科 藤原 充啓 助教をお招きし、前半に放射線に関する講義「放射線のはなしと防災」を行い、後半に放射線に関する測定実験(①バックグラウンドの測定、②距離と遮蔽の実験、③自然放射線の測定)を行いました。日本原子力文化財団の高橋 格さんと大滝 大悟さんには、実習の補助をしていただきました。
後半の実習は、場所の都合で第一アリーナとなってしまいましたが、暑い中、生徒は頑張って実験に取り組んでいました。
【講義・実習の様子】
【生徒の感想】
- 日常的に受けている放射線の量がどの程度でどのくらいで危険なのかが分かった。放射線はどのような物質でどのくらい遮ることが可能なのかを理解し、覚えることができた。
- 放射線は人にとって悪いものという固定された考えを持っていたが、放射線について正しく学んだことで、放射線の良い使い方を知ることができ、また、改めて危険なものであることもわかったので良かった。癌になる正しい仕組みがわかってよかった。
- 将来医療関係の仕事に就きたいと思っていたので、関わりが深い放射線のことを学べて、将来の夢が明確になった。
- 放射線のの人体への影響や性質、影響を及ぼす仕組みなどについて学ぶことで、実際の医療現場で利用されているレントゲンやがん治療への理解を深めることができた。
- 放射線を実際に計測し、放射線があるということを実感できた。
- 放射線を計測することによって、どのぐらいの量の放射線があるのか具体的に、実感できた。
- 計算力と実験で計測したデータをグラフに表す技能が少し身に付いた。
- 元々、理系の話が好きなので、講義を聞いていて面白かったし、実習をしていて、なぜこの結果になるのかを考えるのがすごく楽しくて、理系の進路にしたい思いが強くなった。
- まだまだ医療に関する知識がすごく浅く、今後自分の身や将来ついた職業の先に何か起きた場合に対処できるほどの知識がないと言うことを知り、少しずつ自分の興味のあるものから率先して調べていくべきだと感じた。