R60723 高志探究ⅢA成果発表会

令和6年7月23日(火)10:35~12:25(3~4校時)に、高志探究ⅢA成果発表会を実施しました。高校3年生普通科152名が高校2年次から行っている課題研究の内容をグループごとにスライドを用いて発表し、高校2年生普通科143名がそれを聴講しました。

目的

高校2年4月から始めた課題研究の内容を口頭で発表して、様々な意見や助言をもらいながら、研究の質の向上を図る。また、プレゼンテーションの能力を身に付け、質疑応答を通してディスカッション能力の向上を図る。

成果発表会に向けた流れ

高志探究ⅢAでは、4月~6月に「研究のブラッシュアップと論文作成」のプログラムで、昨年12月のポスター発表会でいただいた助言をもとに、研究のブラッシュアップに取り組み、それを論文にまとめました。

「課題研究発表会」のプログラムでは、ブラッシュアップした研究内容を自分たちの力で要旨とスライドにまとめます。それを3学年と一部理数科の教員の指導を受けながら、より良いものに修正し、発表準備を進めてきました。

発表会の内容

発表会は、36グループを分野ごとに5つの分科会に分けて行いました。

  • 第1分科会:人文科学、外国語・国際、医学・歯学・保健衛生①の各分野に所属するグループ
  • 第2分科会:社会科学、法学・政治学系統の各分野に所属するグループ
  • 第3分科会:教育、芸術、体育系統の各分野に所属するグループ
  • 第4分科会:物理・工学、化学、薬学、生活科学の各分野に所属するグループ
  • 第5分科会:生物学・農学、数学・情報、医学・歯学・保健衛生②の各分野に所属するグループ

また助言・指導者として、探究活動の指導経験が豊富な5名の先生をお招きしました。

  • 岩手県教育委員会事務局学校教育室 主任指導主事 前川 啓太郎 氏
  • 岩手県教育委員会事務局学校教育室 指導主事 川又 謙也 氏
  • 岩手県立総合教育センター 研修指導主事 君成田 隆房 氏
  • 私立協和学園 水沢第一高等学校 教諭 佐藤 功司 氏
  • 宮城県古川黎明高等学校 教諭 小野寺 亮 氏

1グループの発表時間は11分(発表8分、質疑応答3分)で、生徒は、7分、8分、11分で鳴るベルを目安に発表を行います。また質疑応答の時間には、生徒と助言・指導者からそれぞれ質問があり、発表者はそれに対して回答します。

第1分科会~第3分科会の発表タイトル

【助言指導者】 

  • 岩手県教育委員会事務局学校教育室 主任指導主事 前川 啓太郎 氏(第1分科会)
  • 宮城県古川黎明高等学校 教諭 小野寺 亮 氏(第2分科会)
  • 岩手県立総合教育センター 研修指導主事 君成田 隆房 氏(第3分科会)

第4分科会・第5分科会の発表タイトル

【助言指導者】 

  • 岩手県教育委員会事務局学校教育室 指導主事 川又 謙也 氏(第4分科会)
  • 私立協和学園 水沢第一高等学校 教諭 佐藤 功司 氏(第5分科会)

発表と質疑の様子

生徒の声

  • 発表者(高3普通科)
    • 1年生からの高志研究を通じて、質疑応答に対する対応力や、実験の失敗から次の実験へと繋げて発展させる力が成長し、これらの力を身につけることができた。 また、どの班の実験においても、課題や失敗、次に繋がる点があったことから、今発表を見届けた2年生が、今後の実験に活かしてくれたらいいなと思いました。
    • 他の班の研究を聞くことで、自分たちの班と比べて自分たちもこんなことをすればよかったとか、自分たちももっとこんな調査ができたんじゃないかと気づかせられる場面が多かった。また、自分たちの研究はどうしても自分たちの目線で見てしまうので、第三者の意見を聞くことでこんな見方もあったのかというように、様々な視点で研究を見ることの大切さがわかった。先生の助言も参考になったので今後に活かしたい。
    • 他の班の発表を聞いて、仮説と結論、目的と結論が微妙にずれていたり、研究を進めていく上でゴールが曖昧になってしまったりしていることが目立った。高校での探究活動はこれで終わりだけれど、班員と協力してゴールを目指すことの意義や研究の進め方を大学でも活かしていきたいと思った。
    • 2年間の高志の総まとめとして今回の発表会に臨んだ。質問の予想や、実験の追証など普段の生活では出来ないような経験をした。 論理的に思考する能力が身についた。
    • 自分の発表の分は、はきはきとすることができた。助言者の発言を聞いて、そうすればよかったとすごく感じたので、実験の段階でいろいろな人の意見を聞いてから実験を行うべきだと考えた。もらった意見に対して明確に回答することが出来なかった。興味深い研究を行うことができて良かった。
  • 聴講者(高2普通科)
    • 研究やプレゼンの流れを3年生の発表をみて掴むことが出来た。聞いていて筋が通らないところや論点がズレているところ、疑問が多くあったため、私たちの研究で何を気をつければいいのかがはっきり目に見えたので気をつけて研究したい。
    • 文系の研究は、何をどうすればよいのかわからなかったが、今回、3年生の発表がお手本となり、考察などで深めていくことも一つの手法なのだと思った。
    • 先輩方の発表会を聞く中で参考にしたい部分がたくさんあった。講師の方の講評を聞き、自分の中でこうしたらいいんだと言う新たな発見があった。特に、先行研究での実験、調査方法を見直し、自分たちの研究に即しているかをしっかり考えて研究を行いたいと思った。
    • 3年生の発表を聞いて、数値化することの大切さがわかりました。質問に対しても冷静に、わかりやすく答えていて参考になりました。パワーポイントも図などを用いてわかりやすくなっていてとても良かったです。
    • 今回の発表会の中には中間発表会で聞きに行ったものもあったのですが、それらの班はどこも内容が深まっていたり、より論理的に考察されていたりしたので聞いていて楽しかったです。大学で研究を発表する機会があったら今回学んだことを活かせればいいなと思いました。
    • 前は質問内容を考えるのが苦しかったが、今回は全部の班に質問を考えることができてよかった。講師の方の質問、意見が的確で探究への意欲が湧いた。来年は私が発表する立場なのでしっかり探究活動をしようと思った。

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