R60618-0911 高大連携講座(一関高専連携講座)「初めての発明にチャレンジ」全4回

令和2年度より実施している本講座は、今年度で5年目となります。

本講座の目的

身近にある違和感や不便さに着目し、改善に向けて発明する過程からモノづくりに必要な視点や考え方について学ぶとともに、発明提案書の作成を通して知的財産に関する興味・関心を高め、将来の進路選択に役立てること。

昨年度の取り組み

昨年度は、参加した2名が「令和5年度パテントコンテスト※」に応募し、1名が初めて事前選考を通過し(もう1名も第一次選考は通過、生徒の取り組みが形となって表れた年でした。

※パテントコンテストは、高校生、高等専門学校生及び大学生が、自ら考え出した発明を応募するもので、入賞した作品は、弁理士の指導のもと、特許庁への出願から特許権または意匠権取得までの手続を実体験できるコンテストです。

パテントコンテスト及びデザインパテントコンテスト実行委員会事務局ホームページ

また、昨年度から講師の貝原巳樹雄先生(一関工業高等専門学校名誉教授)に加えて、一関工業高等専門学校専攻科の学生がTAとして加わり、参加生徒が考える発明提案について、質疑を通して内容のブラッシュアップを図っています。

今年度の取り組み

昨年度と同様に、講師の先生から「発明に必要な考え方」や「発明提案書の作成」に関する講義を聴講し、その後、生徒が発明に関する探究活動を行います。その過程で、講師の先生やTAの学生、参加生徒どうしによる質疑を行い、内容のブラッシュアップを図ります。最後に、発明提案書を作成し、発明した内容を客観的かつ論理的に表現する方法を学びます。

今年度は、中学生と高校生に案内したところ、中学生5名、高校生2名の計7名が参加する講座となりました。

スケジュール

日時講師TA
第1回令和6年6月18日(火)
15:50~17:20
貝原 巳樹雄 名誉教授一関高専専攻科 冨田 真央さん
第2回令和6年7月12日(金)
15:50~17:20
貝原 巳樹雄 名誉教授一関高専専攻科 八重樫 蓮さん
第3回令和6年8月2日(金)
15:50~17:20
貝原 巳樹雄 名誉教授一関高専専攻科 餘目 早希さん
第4回令和6年9月11日(水)
15:50~17:20
貝原 巳樹雄 名誉教授一関高専専攻科 黒澤 夢さん

講座の様子

 

第1回

まず講師の貝原先生より、発明とはどのようなものか説明がありました。そして、どのような思いで本講座に参加したのか参加生徒が発表し、それぞれの考えに対して貝原先生やTAの冨田さんからどのようなところが良いのか感想が述べられました。その後、昨年度参加した高校生から、どのような発明提案を行ったのか発表があり、中学生から質問する時間が設けられました。最後に、第2回の講座に向けて、自分で発明したい内容を考えてくることになりました。

第2回

参加生徒それぞれが考えてきた発明提案に対して、貝原先生とTAの八重樫さんが個別に質疑を行って、 ブラッシュアップを図る形式で進められました。生徒は、思っていることをどのように形にするのか、その難しさを実感しているようでした。

第3回

貝原先生より、発明提案書の作成について説明がありました。そして第2回に続いて、参加生徒それぞれが内容を修正してきた発明提案に対して、貝原先生とTAの餘目さんが個別に質疑を行って、 ブラッシュアップを図る形式で進められました。

第4回

最後の回は、貝原先生はオンラインで、TAの黒沢さんは本校で生徒と個別に質疑を行って、発明提案のさらなるブラッシュアップに取り組みました。高校生2名は、この後、パテントコンテストの応募に向けて発明提案書の完成に向けた取り組みを進めることになりました。

講座の様子

パテントコンテスト2024

高校生2名は、9月27日(金)に応募フォームより応募し、10月15日(火)に事務局より応募書類が受理されたと案内がありました。

参加生徒の声

<本講座は、学校の授業とは異なり、皆さん自身で取り組んだ探究活動となります。 皆さん自身の思いや考えを教えてください。①どんな思いで取り組んできましたか? ②実際、取り組んでみてどうでしたか? ③どんな学びがありましたか?>

  • ①将来生きるうえで少しでも役に立てたいという思い。②最初は一つの意見だったものがイメージして形になる過程がおもしろかった。 ③探求することの楽しさや工夫する方法を知ることができた。(中学生)
  • ①自分自身で考えて、理解することを大切にする思い。 ②身近な物に着いて考えることで、考えたこと のない疑問が現れたりして、楽しかった。 ③少し考えたことが、まとめるとそれてしまう ことがあったが、それを修正する能力が身に付いた。(中学生)
  • ①去年参加した際に日常で不便な点がないか探すことで気がつけたことが多かったのでまた参加してみたいと思い、参加しました。②実際に取り組んで模型を作ったり数値を出すなど入賞を意識するとしなくてはいけないこともたくさんあることを知り、より具体的に取り組めました。③内容を詰めるにつれ、細かい仕組みなどに気を配れるようになり、ブラッシュアップするための頭の使い方をまた学べたと思います。(高校生)

<感想>

  • 発明にチャレンジに参加してみて、思いや考えを形にする楽しさを実感しました。今まで何気なく使っていたシャーペンなど様々なものを発明された方々は、とても素晴らしいと思います。私も、皆さんのお役に立てるような物を発明したいです。とても良い体験になりました。(中学生)
  • 今回の講座で、探求することの楽しさや大切さを学ぶことができた。この講座で考えたことや学んだことを今後の学習に活かしたい。(中学生)
  • 今回の発明について学んだ頭の使い方を他の場でも生かしていきたいと思います。またメールなどで質問した際に自分の持っていない視点の助言をいただけてとてもありがたかったです。(高校生)
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